こんにちは。
今回はLinsoul JP様より提供を頂き、Kiwi Ears の新作有線イヤホン『Septet』の紹介/レビューになります。
人気機種『Quintet』の後継機として位置付けられているものの、実際はかなり異なるサウンド。注目度の高い新作ですので、是非最後までご覧ください。

先日同時に発売したもう一つの KiwiEars新作『Astral』をレビューしましたので興味ある方はこちら
earphone-uguxiao.hatenablog.jp
製品概要
[Kiwi Ears Septet]

発売日 : 2025年5月1日
価格 : 269ドル
ドライバー構成 : 1DD+4BA+1Planar+1PZT
先日した通り『Quintet』の後継機として誕生しました。
主な変更点としては 2点
・ドライバー構成 (BAが2基追加)
・金属ハウジング・背面開放型
名称も系譜を受け継いでおり、5つのドライバーを搭載した『Quintet(5重奏)』に対して、BAが2基追加されたことで『Septet(7重奏)』と命名されています。
またハウジング設計にも調整が施されて、背面開放に変化しています。
本体

Astralと同様に、文字配置のおしゃれなパッケージデザインです。(赤が少し強め) 統一感のあるパッケージは個人的に好きです。

横にはドライバー構成が記載されてます

渋めの色味ですが、大人っぽく上品なデザインです。グレーの金属FP部分と、開放の隙間から内部のブラウンが見えるのがオシャレですね。

←Septet →Astral
シェルはマットでサラサラとした加工に、形状は凹凸の少ない平らなタイプ。ドライバー数の割には厚みが落ち着いています。Astralよりも薄いです。

■付属品
・ケース
・イヤーピース 2種類3セット
・マルチプラグケーブル
・説明書
・交換用ノズルフィルター
Astralと同様にプラグ交換式のケーブルが標準で装備されています。この変更は嬉しいポイント💡

プラグ交換部分のパーツはネジ方式ではなく、差し込みタイプです。
抜ける心配は無くしっかり固定されます。
使用感

クオリティの高い見た目の割には、片側6.1gと軽量で装着感も快適だと思います。ただ重量が分散されるタイプではないので、少し耳に重心を感じます。
背面開放なので遮音性はかなり低いです。
音漏れも一般的な物と比較して多いため、外使用では注意が必要です。
音質について

アプリ : Apple Music
再生機器 : Astell&Kern KANN MAX ハイゲイン
ケーブル : 付属 バランス接続
イヤーピース : 付属 Mサイズ
かなり鳴らしにくいので、パワーのある上流を用意しましょう。
▫️音の傾向
音の傾向としては、開放的で硬質ドライな中高音寄りの弱ドンシャリサウンド。
低域 |ー↑ーーーー↑ー↑| 高域
寒色 |ーーlーーーー| 暖色
狭い |ーーーーーー⭐︎| 広い
繊細 |ーーlーーーー| 迫力
ドライ |ーlーーーーー| ウェット
▫️詳細な特徴

ドライな分離感の高さが際立ったスピード感のある中高音と、開放的でまろやかな音の広がりが特徴的なサウンドです。高い分離感を保ちながらもバランスの取れた芯のある音色は見事です。
高音はドライかつ硬質で煌びやかに、抜けの良さにふんわりとした爽快感のあるサウンドです。艶があり明るくキラキラとした透明感があります。キレの良さを感じますがやや刺激的でシャープです。
中音も凹む事なく柔らかく余韻を残して、ボーカルは適度な距離感で、自然な心地の良い空気感を含みながら見通し良く聞こえます。実在感のある声の質感と楽曲の空気感も伝わる様な柔らかい広がり方で個人的には好みです。高音の硬質な煌びやかさとは対照的に、中低域は余韻をまろやかに残し温かみを感じさせます。
また、多くのドライバーを積んでいることによる前後左右の立体感や分離の高さ、情報量の多い楽しさが魅力的です。ただ抜けの良さから密閉型と比べて重低音の深さは控えめです。
中低域は情報量が多くやや暗めで、塊感のあるドライな音が響いて広がるので量感に不足感も無く、必要な分だけ出してくれる印象です。
開放ハウジングによる抜けの良さが特徴的ですが、やや薄く広がってしまう事で解像度は高めですが、細部のディテールが失われている感覚も若干あります。
高音 |ーーーーーlー| [9]
中音 |ーーーーーlー| [9.1]
低音 |ーーーーーlー| [8.7]
解像度 |ーーーーーlー| [8.6]
定位 |ーーーーーlー| [8.8]
分離 情報量 |ーーーーーー⭐︎| [9.5]
詳細 |ーーーーlーー| [8.5]
個人的総合スコア 9.3
オススメ度 ★★★★☆ 4/5
傾向と相性
■おすすめの方
・中高音寄りソリッドな音が好み
・分離感高い楽しい音が好き
・抜け感が自然で開放的な広さで聴きたい
■合わない方
・ドライ傾向の音が苦手
・音圧の強い厚みのある表現力の高い音が好き
・低音の迫力が欲しい
・くっきりメリハリのある音が好き
まとめ

今回はKiwi Ears Septet のレビューを行いました。クアッドブリッドの多ドラ構成+背面開放の組み合わせらしく、個性的な抜け感や分離感を味わうことが出来ます。前作である『Quintet』とも音の傾向は異なり、新感覚のサウンドが楽しめると思います。
気になった方は是非ご検討下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました♪